「ふらふら」、「ぐるぐる」、「ふわふわ」、「後ろに引っ張られる感じ」など
めまい

めまいが起こる病気と原因

めまいを訴えられる患者さんはとても多いですが、「めまい」という言葉自体が、身体の重心コントロールができないことを指す場合が多いため、同じめまいでも「ふらふらする」、「視界がぐるぐるする」、「ふわふわする」、「後ろに引っ張られる感じ」など症状をいくつかに分けることができます。

また、その原因についても耳が原因になっているめまいや、脳に原因のあるめまいもあります。まずは患者さんのめまいがどのようなものかを聞き、原因を特定していくことが大切です。

めまいの種類

回転性のめまい

主に耳の平衡感覚の異常が原因になって起こるめまいです。ぐるぐると周囲が回転しているようなめまいで、少しふわふわとした平衡感覚がおかしくなるようなめまい、また立ちくらみなどがあります。

こうした症状が出た時はしっかりと立っていることができず、階段から落ちたり、転んだりするなどの怪我に繋がることもありますので、まずめまいを感じたら無理に動かずに、めまいが治まるのを待ちましょう。

良性発作性頭位性めまい

立ち上がった時ベッドから起き上がったとき、寝返りを打った時などに起こるもので、頭の位置を変えた時にだけに起こるめまいです。急にグルグルと周りが回転するような激しい回転性のめまいを起こし、吐き気や動悸の他にも自律神経系の症状を伴うこともあります。

原因は不明ですが、中高年に多く見られ、疲労などを感じている患者さんにくり返し起こる事があるようです。脳に原因があるかどうかといったテストを行い、しっかりとした診断を受けるっことが大切です。

メニエ－ル病

最近よく知られるようになったメニエール病ですが、耳鳴りや難聴を伴い、繰り返し起こることが特徴の一つとしてあげられます。

しかし、症状には個人差があり、それぞれが同時におこらない場合もあり、数年後にめまいの発作が起こることも珍しくはありません。大きな発作は15～30分ほど続き、嘔吐を起こすこともあり、通常の生活を維持するのは困難となります。小さな発作は軽いめまいや身体のふらつく感じがあるという程度で終わることもあります。

根本を治す方法はありませんが、精神的・肉体的なストレスや疲労が関係すると考えられており、ビタミン剤や精神安定剤などで、症状を緩和していくことができます。

前庭神経炎

突然、回転性めまいが起きた後症状が数日間続き、嘔吐や自分の意思とは関係なく眼球が動く眼球振盪（がんきゅうしんとう）を伴います。耳鳴りや難聴を伴わないのが特徴です。

内耳へのウイルス感染や小血管の閉塞等と関係があるとも考えられていますが、原因は不明です。
基本的には関係があると考えられる病気の治療を行うことで、症状が改善していきます。

めまいは抗けいれん剤・アルコ－ル・抗鬱剤・精神安定剤などの薬の副作用や不整脈・貧血・心因性のもの、低血糖などの原因で生じ、特徴（真の回転性めまいから、ふらつき感、浮いた感じなど）も様々です。

また患者さん自身もどの科目に行けばわからないということがあると思います。
内科特に神経内科や、医療連携のあるクリニックへかかられることをおすすめします。